先日新聞で、「座りっぱなしの弊害は喫煙に匹敵? 1時間につき5分、歩くこと」という記事が出ていた。

 なるほどと思う。
 このところほとんど応接間のソファですごし、座り続けるか寝ころぶかで、臀部が圧迫され、痔疾が悪化するばかり。坐るにしても寝ころぶにしてもクッションのきいたソファーはとくによくない。寝ころんでも後ろにもたれても臀部が潜り込んで強く圧迫される。坐るなら堅い椅子、寝るなら畳のほうがいいかもしれない。そう感じていたところ。

「座りっぱなしは喫煙と同じ」
 つまり死亡率があがる。(痔だけではない。)
 米国での研究らしい。

《余暇のテレビ視聴による「座位時間」が1日2時間未満の成人を基準にした場合、2〜4時間未満、4時間以上と座位時間が増えるにつれて総死亡リスクが11%ずつ上昇。また冠動脈疾患死亡リスクが18%上昇することが示唆された。》

《このほか、1時間座位を続けるごとに平均余命が 22分ずつ短くなる、という空恐ろしい指摘もある。》

《座り過ぎの生活は、細胞の寿命や老化に関連する「テロメア」の劣化を招くとされ、「座位による健康被害は、喫煙に匹敵する」と主張する研究者も少なくない。》

という研究がさきにあって、「米インディアナ大学の研究チーム」の研究報告がこのたびあった。

《標準体格の20〜35歳の男性 に、3時間座ってもらい、1時間ごとに大腿動脈の機能を測定した。》 《その結果、わずか1時間の座位で血液を循環させるのに必要な血管の機能が50%も低下す ることがわかった。》

 1時間座るごとに5分間歩くと機能が回復するという結果も。

 これは2、3日前の新聞記事(インターネットからコピー)だが、それをきっかけにソファー生活はやめようという気になりかかっていた。

 たしかに座り続けるのはよくないとは自分でも感じるところ。

 今日ふと考えた。坐るのが悪ければ立って過ごせばいい。長時間立ちつづけるのも同じような弊害(血管障害)があるという記事もあるが、臀部を圧迫しないから試してみる価値はある。パソコンも立って打つ。テレビも立って見る。もちろん原則としてのこと。

 ノートパソコンをどうしたら立って打てるか考えてみた。机じゃ低すぎる。帰りにコーナンによって、店内を見て回った。使えそうなものはあるがちょっと低いようだ。

 家に帰ってさがしてみたが、適当なものがあるわけがない。

 そのうちひらめいた。カラーボックス。廊下にも余ったのが置いてあった。それで試してみることに。

 けっこういける。ただ少し低すぎる。上か下にもう一つ何か置けばいい。紙の箱を乗せるとちょうどいい感じ。

 立ってパソコンをうち、疲れを感じたら畳の上で横になる。

 これは新しい生活様式になるかも知れない。そんな思いでちょっと楽しい予感もあった。

 夜(夕食後)、表の部屋でテレビをつけて、立ち姿でノートパソコンに向かっていると、さすがに足が疲れてきた。疲れると寝る。寝るとまた回復するのだ。 立っているとやはり足の疲れがこたえてくる。坐るか寝るかするしかない。寝るのはいいとして、坐るなら椅子よりもこたつ机で、足を崩してというのもいいかもしれない。

 それを試してみる。
 それも臀部を圧迫しないという点ではいいようだが、足が疲れてくる。坐って疲れるとまた立つのだ。

 当面は、実験的に、臀部(血管)を圧迫しない姿勢をとれる生活を試してみようと思うところ。

 ただ車に乗る時間だけはやむを得ない。

 書斎の椅子に座ってパソコンに向かうときは、前屈みになって尻を浮き気味にするようにすれば、まだちょっとましなのである。

 あくまでも〈実験〉として、意識して〈尻〉を守る生活をしばらく続けてみよう。